こんにちは。
本日は、先日までのロイドフットウェア連投に変わり、
クロケット&ジョーンズをご紹介したいと思います。
こちらお気に入りの一足、ダークブラウンのAUDLEY (オードリー)です。
このオードリーは、
膨大なモデル数を抱えるクロケット&ジョーンズの製品ラインナップの中で、
最も有名で、かつ人気のあるモデルといっても過言がない、王道的な一足ではないでしょうか。
クロケットといったら、コレ!!と言わんばかりに。
エドワードグリーンでいうチェルシー、ジョンロブでいうシティ。
それぐらい、クロケット&ジョーンズを代表する不朽の名作と言ってもいいかと思います。
さて、しかし、
そんなオードリーの話の前に、
本日は、まずクロケット&ジョーンズの説明から。
クロケット&ジョーンズの歴史
まず、クロケット&ジョーンズは、
2017年に英国のロイヤルワラントを授与され、
チャールズ皇太子御用達のロイヤルファミリーも愛用するブランドとなっています。
次に、映画007で登場するキャラクター、ジェームズボンドは当初Church’sの革靴を履いていましたが、
2012年公開版からは、Church’sではなくクロケット&ジョーンズに乗り換えておりました。
ブランド情報のトップとして、この2点おさえておいて下さい(笑)
さて、ここからブランドの歴史についてです。
紳士靴の聖地、英国ノーザンプトンにて1897年に創業されたクロケット&ジョーンズ社。
創業から一貫して、伝統的な製法、グッド・イヤーウェルテッド製法によって作られています。
その生産工程は200以上のプロセスを踏み、手作りであるがゆえに、
一足の製作期間はおよそ8週間にも及ぶそうです。
妥協を許さない確かな品質は、世界中からの信頼を勝ち得ており、
本格英国靴として、最高の評価を得ております。
つまり、世界最高峰のブランドの1つと言えるのではないでしょうか。
このクロケット&ジョーンズ、1897年創業と書きましたが、
実は長らく下積み時代があったのです(但し、その下積みのクオリティが高い...)。
創業当初、紳士靴でクロケット&ジョーンズというブランドは存在していませんでした。
創業時、英国紳士靴の聖地、ノーザンプトンにてファクトリーを構え、自社ブランドの革靴を製造するのではなく、
ジョンロブやジョージ・クレバリーなど、名だたる英国を代表するブランドのOEM(外注生産)を受けていたのです。
その期間は、なんと100年以上。
そう、下積時代として、まさに過去の英国貴族が履いていたであろう名だたるブランドの外注生産先として、
それらのブランドの品質を支えていたのです。
さて、このクロケット&ジョーンズ。
自社ブランドの革靴はいつから製造販売しているのか??
創業は1890年代にも関わらず、なんと自社ブランドの革靴を作り始めたのはなんと、
1997年にロンドンに自社ブランドショップを立ち上げたのが始まりだったとのこと。
まさに創業から100年越しの自社ブランド。
というわけで、クロケット&ジョーンズブランドの革靴自体は、
意外と20歳そこそこという若いブランドにはなるのですが、
なぜたった20年足らずで、世界最高峰と呼ばれるブランドとして名を馳せたのでしょうか?
それは、やはり100年も英国を代表するブランドのOEM先として、その下積み時代に培った確かな技術力があったからこそと思います。
そして、伝統的な製法を機械を作って効率的に生産するという経営方針もあり、
エドワードグリーンやジョンロブなどの一足20万円というハイパー高価格に比べ、
およそ半分の10万円という価格帯で販売できています。
この、超本格的な英国靴にも関わらずでちょっと頑張れば手が届きそうな価格帯のブランド、
ということで、これもまたクロケット&ジョーンズが大人気となった理由の一つかと思います。
なお、クロケット&ジョーンズの名前の由来は、創業者が。チャールズ・ジョーンズ氏とジェームズ・クロケット氏であったことからきています。
クロケット&ジョーンズの製品ライン
下積み時代100年、英国ロイヤルファミリー御用達のクロケット&ジョーンズ。
このブランドの魅力はまだまだあります。
それはクロケット&ジョーンズは世界で最も木型(ラスト。つまり、革靴の形)の種類が多いブランドとしても知られていることです。
足の形は100人いれば100通り。
甲が高い人、低い人。足幅が広い人、狭い人。指先の長さが均等な人、ばらつきがある人。などなど。
でも、クロケット&ジョーンズなら、木型の種類が最も多いので、
どんな人の足でも、必ずどれかはフィットすると言っても過言ではありません。
(まぁ、実際、世界に散らばった全ての木型を試す事が出来るチャンスはなかなかありませんが...汗)
元来、100年以上も他社ブランドの外注生産を請け負っていたので、
様々な木型の裁縫技術を有しております。
その上、そのような歴史を有していたため、
令和の世の中になっても、
例えば、日本だけでもBEAMSやストラスブルゴ、BARNEYS NEWYORK、UNITED ARROWSなどのセレクトショップの特注を請け負っています。
このときは、セレクトショップとクロケットのダブルネームになったりしますので、
日々、新しい木型が誕生し続けています。
日本のショップからの特注も多いことで、
日本人の足の形にあった、日本人用の木型なども数多く展開されているので、さらに驚きです。
そして、膨大な数の木型を保有している、クロケットですが、
その製品ラインナップは、大きく2種類に分けることができます。
- ハンドグレードライン(高級ライン)
- メインライン(定番ライン)
このハンドグレードラインはおよそ10万円、メインラインはおよそ8万円。
このおよそ2万円の差はどこから生じているのか??
明日のブログで、この2つの差をご紹介したいと思います。
ではでは、本日はこのあたりで。
最後までご覧頂き有難うございました。
Penchi