こんにちは。
本日は、昨日に続き、クロケット&ジョーンズについて。
クロケット&ジョーンズの製品ラインナップは大きく分けると2つの価格帯に分かれます。
それが、
- ハンドグレードライン(高級ライン)
- メインライン(定番ライン)
です。
このハンドグレードラインはおよそ10万円、メインラインはおよそ8万円。
このおよそ2万円の差はどこから生じているのか??
本日のブログでは、
この2つの製品ラインの違いをご紹介したいと思います。
まずは、ハンドグレードラインとメインラインの一足を並べてパチリ。見た目で見比べてみて下さい。
左がメインラインのBRADFORD。
右はハンドグレードラインのベルグレイブ。
まず分かることは、そう、どちらもカッコいい。(笑)
メインでもハンドグレードでも、どっちでももうカッコ良いんです。
クロケット&ジョーンズの場合は、ハンドグレードラインの方が確かに値段も高く、後述する要素で品質は高くなっております。
が、とはいえ、それはあくまで両者を比較した場合であり、
メインライン自体、単に劣化版といった扱いではなく、十分、メインライン単体でも品質は高いのです。
では、ここから、ハンドグレードラインとメインラインの主な違いをご紹介します。違いとしては、
- 使用されている革質の違い
- インソール(中敷き)の作りの違い
- アウトソール(靴の裏側) の作りの違い
が挙げられます。
まず、『1. 使用されている革質の違い』。
どちらのラインも高品質な牛革をふんだんに使用していますが、
特にハンドグレードラインの場合は、高品質な牛革のうち、さらに若い牛の革のみを使用して製造しています。
人間も同じですが(と言うと怒られてしまいますが)、
やはり成人しきった大人よりも、若者の方が肌がモチモチしているのと同じですね。
成牛よりも、若い牛の方が革が柔らかくて、きめも細かいので、
履いたときの履き心地はモチモチとし、
さらに履き馴らしていくとともに入っていくシワは、きめ細かい綺麗なシワが入っていきます。
見た目にも上品で、実際の履き心地も良い。
革自体がモチモチで柔らかいので、履けば履くほど、自分の足に馴染んでいく特徴もあります。
この使用している革質の違い、この点はハンドグレードラインとして最も嬉しいポイントかと思います。
次に、『2. インソール(中敷き)の作りの違い』。
まず、インソールのロゴマークが全然違います。
(上)ハンドグレードライン
(下) メインライン
ハンドグレードラインは、製造当初から変わらず、ずっとこの刻印タイプのようです。上品ですね。高級感がやはりあります。
メインラインは金色のプリントが施されています。これはこれですごくカッコいい。
革靴を外で脱いだときには、ハンドグレードラインよりもパッと見でクロケットであることがわかるような仕様になっています。
そして更に、ハンドグレードは中敷きがハーフではなく、爪先まで1枚のレザーで続いています。
写真ではわかりづらいですが...。
一方で、メインラインの場合は、中敷きは半分で終わっています。
この差は、靴に足を入れたとき、足の裏の肌触りに差が生じてきます。
中敷きが全面に一枚で敷かれているハンドグレードの場合は、
レザーの肌触りが足の裏全体にひろがるので、履き心地の良さも増します。
最後に、『3. アウトソール(靴の裏側) の作りの違い』。
ハンドグレードラインの場合は、靴底の縫い目が見えない方法で縫いつけるヒドゥンチャネルという手法を使っています。
靴底が汚れていて見にくいですね....。
Googleなどで、『ヒドゥンチャネル』『オープンチャネル』と調べたら違いが出てくると思います。
メインラインは、オープンチャネルという手法のため、靴底には縫い目が出できています。
そして最後に、コバの縫い目がハンドグレードの方が細かくて綺麗。メインラインの方が少し荒いような印象を受けます。
(左)メインライン (右)ハンドグレードライン
以上の通り、
クロケット&ジョーンズのハンドグレードラインとメインラインでは違いがございます。
どちらも素晴らしい靴ですが、
やはりハンドグレードラインはよりこだわった製法になっていることから、
一度履いたら、ハンドグレードにハマってしまうと言うことも聞きます。
皆様もぜひ両方試してみてください。
Penchi